鉋に使用される鋼には大きく分けて炭素鋼と特殊鋼とがあります。炭素鋼で最も有名なのが「玉鋼」です。
しかし、特殊な技術と多量の炭を必要とし、品質、単価、種類、形状等、多用途を必要とする刃物鋼には適さず、それに適応するために西洋の鋼(特殊鋼)が明治中期から使われてきました。
又、集成材等の新素材に対応する為に、ハイス鋼の使用も増えています。
◇炭素鋼(白紙等)
不純物を極力低減した純粋な鋼で研ぎ易く、良く食い込み、削り肌に光沢が有り、適切な鍛錬と熱処理で優れた刃物を造り出す事が出来る。
不純物が少ない分、刃先が鋭利に研ぎ上がり、杉、ヒノキ等の中堅材から柔木の削りに適しています。
使い易い反面特殊鋼に比べて耐久性は劣ります。
◇特殊鋼(青紙等)
炭素鋼にCr(クロム)やW(タングステン)を添加して、熱処理特性及び耐磨耗性、耐久性を改善した鋼で永切れし、万能タイプです。
特殊鋼の中にも中堅材から柔木に適した鋼、堅木に適した鋼等、用途に応じた鋼を選択する事により、作業の効率が格段に上がります。
特殊鋼の分類は下記成分表からもCやWの量で規格が分かれ様々な種類があります。
同じ成分でも、結晶の大きさ等により切れ味、研ぎ味の違いが出ます。
又、それぞれの鋼にはそのまま鍛接できる平鋼、鍛造して延ばして使う二分寸や五分角の鋼があり、同じ鋼でも鍛えることにより不純物が抜け、粘りが増し微妙な切れ味の違いが出ます。
◇ハイス鋼系(SHK,HAP等)
衝撃に強く、集成材や合板を削っても刃こぼれしにくく耐久性があり、永切れします。
しかも研ぎ易く、ウラ出しが不要の為に、作業効率も上がります。
特に特殊粉末鋼(HAP)は高品質で、従来のウラ出し必要タイプとウラ出し不要タイプから選択出来柔木から堅木まで幅広い用途に使え、安定した品質と切れ味を持つ。
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